夏の果実の王様

2024年08月30日

スイカを楽しまれたでしょうか?

真っ赤な実、あま~くて、みずみずしくて、美味しいですよね♪

さて、スイカの各部分には名前があります。

■スイカの緑皮  ・・・外果皮

■スイカの白い部分  ・・・中果皮

■スイカの赤い実 ・・・内果皮

外・中・内、覚えやすいですね!


区分けしたところで、早速実験してみよう♪

スイカで学ぼう『Sink? or Float?』 浮かぶかな?沈むかな?

スイカの種は?

緑の皮、外果皮は?

白い皮、中果皮は?

スイカの赤い実、内果皮は?

ちょっとした違いで結果が変わって面白いですね。


甘~いスイカの「先っぽ」には、糖分(果糖、ショ糖)がたくさん含まれています。

先っぽは、スイカの実の中心部分一番栄養が多いから種がたくさん。納得!

そして、糖分が多いと密度が高くなります(≒重くなる)。

だから、スイカの先っぽは沈みやすいんですね!

食べ物の実験、感謝して、しっかり学びましょう!


ところで、スイカの白い部分はどうしてますか?

中果皮でしたね!

実は、中果皮には、シトルリンという抗酸化物質を多く含まれています。血管拡張作用で血流の改善、むくみの改善が期待されます。シトルリンはウリ科の植物 (スイカ、メロン、きゅうり、にがうりetc)に多く含まれます。

我が家では、残った白い部分を浅漬けや炒め物にして、美味しくいただいてます♪


その他、スイカには、活性酸素を除去するリコピンがトマトよりも多く含まれるという研究結果があります。

新陳代謝を促し、肌の老化を予防するB-カロテンも緑黄色野菜の条件(100g中、600μg以上含有)を大きく超える量を含有。β-カロテン、ビタミンC、カリウム、鉄分、アミノ酸などの栄養素も含まれています。

だからと言って、食べすぎには注意!


こちらはよく聞く話…

スイカは果物?or 野菜?

「日常的な感覚では果物だけど、正式には野菜!」だと聞いたことがありませんか?

一般的な分類法として、

「果物」 → 木になる、多年生、果実を食べる

「野菜」 → 畑で採れる、一年性、葉や茎や根を食べる

スイカはツル性の植物で、畑でとれます。

年に1回だけ採れる一年生植物なので、野菜に分類されそうです。でも、やはり、「スイカは果物」というイメージがありますよね。

スイカは青果市場では「果物」として取り扱われるからです。日本食品標準成分表や厚生労働省でも「果実類」に分類されています。

ところが、農林水産省では「果実的野菜」という分類になるんです。

「果実的野菜」?!

野菜の中で「果物っぽい野菜」ということでしょうか。やっぱり、野菜??


イチゴやメロンでも、同じような話を聞きますよね。

これらも農林水産省の解釈から言うと「果実的野菜」です。

さらに、園芸分野では「果菜」と呼ばれたり、混乱しますね…


結局のところ、学術的には野菜、日常的には果物扱いされているんですね。

考えてみれば、スイカはスイカ、立場が異なる人々が、都合が良く分類したに過ぎません。だから、国や地域によって、認識の仕方、感じ方は違うようです。



ここで、スイカの歴史を見てみます。

原産地は南アフリカの砂漠地域!紀元前4000年以前に、エジプト、インド、ギリシャと広まったようです。

その後、ヨーロッパ各地、インド、中国を経て、平安時代に日本にやってきたという説があります。

あれれ、人類(ホモ・サピエンス)の大陸移動と似ていると思うのは、私だけでしょうか😂


明治時代以降、スイカの品種改良が進み、江戸時代には、庶民の夏の食べものになっていきました。

1927年、我が国で、世界で初めて野菜での接ぎ木栽培が開発、これをきっかけに、ナス、トマト、ピーマン、キュウリ、メロンなどの接ぎ木栽培が発展していきます。

1942年には、京都大学の木原教授が「種なしスイカ」を発明、1959年には小玉スイカが開発され、家庭用冷蔵庫の普及も手伝って大ヒット。

昨今では、大玉スイカのカット売りなど、人々の生活とともに発展してきました。


最後に、やっぱり「美味しいスイカ」の見分け方が気になります!

  • 同じ品種だと大きいもの
  • 縞模様がくっきりしているもの
  • 皮のツヤがよいもの
  • 手でたたくと「ポンポン」と低い音がする、手に持つとずっしり重いと、実が詰まっていてスイカらしい食感がすると言われていますね。
  • 最近は、糖度が表示されているので参考なります。糖度11以上が目安です。


カットスイカの場合

  • 種が黒く熟したもの
  • 果肉の赤色と果皮の白色の境目がはっきり分かるもの

その他、スイカは追熟をしないので、収穫後なるべく早く食べる方がおいしいです。

スイカのおいしさを感じやすい最適の温度は15℃くらい。冷蔵庫から取り出して、少しおいてから食べる、もしくは、食べる2~3時間前に冷やすと良いですね。


来年の参考になれば幸いです、、m(__)m

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